子供たちが不登校になる原因は様々です。Bくんは、トイレに行くことに恐怖心を持つようになったのが原因で、小学校四年生の十月から不登校になりました。
学校の休み時間、大便用のトイレで用を足したところ、同級生に見つかり、「汚い」「不潔」などの冷やかしを受けました。
それからしばらくは、近くに寄って来てにおいをかぐなどの嫌がらせをされるようになり、トイレに行くこと自体がBくんにとって「恐怖」となってしまい、やがて登校しようとすると腹痛に襲われ、学校に行けなくなりました。
昔から、子供の好きなギャグのネタのひとつは、「うんこ」です。しかし、このギャグがこの頃、陽気な健康さを失って、神経症的な陰質さに変質してきているような気がします。
つまり、子供たちは「不潔恐怖症」になり、友達に「汚い」とか「臭い」とか言われるのが死ぬほどつらい、と感じはじめたのです。
子供たちにとって「不潔」であることは、いじめの対象になる危険に身をさらすことにほかならないのです。
こうした現状を改善するため、・教育的面では排泄やトイレに対して偏見をなくすこと。・健康面では排泄ということはどういうことかを理解させること。・管理面ではトイレをきれいに使わせ、掃除させるという指導が必要だと思います。
旭川市教育委員会は、平成8年6月、市内の全小中学生3万2千人を対象に、トイレの全国的にも珍しい学校のトイレに対する意識調査を行いました。この結果は、今後、学校を改築する際、参考にしていく方針だそうです。
このように、学校のトイレについては、生徒の意見を聞いて見ることも必要でしょう。