11月10日が「トイレの日」ということをご存じでしょうか、厠(かわや)、雪隠(せっちん)、閑所(かんじょ)、便所、御不浄、憚り(はばかり)、化粧室、トイレット、ラバトリー…と呼び名はいろいろですが、そもそもトイレは人類創世とともにスタート。人間が定住生活を始めると同時に発明したと言われています。その理由は2つあります。1つは、人間がサルとは異なり肉食をするようになりウンコが臭くなったので、処理することを考えるようになったから。もう1つは、定住生活で垂れ流しは不衛生となったからです。実は、これが人類と痔が切っても切れない関係を作ってしまったのです。人類は特定の場所、つまりトイレで排せつするようになったことで便意を我慢するようになりました。それが便秘の原因となり、痔主になる運命をたどることになったのです。
痔を予防するための正しい排便法は、規則正しくを心がけ、したくなったら、すばやくトイレに行き、できるだけ短時間にすませることです。肛門部のうっ血を少しでも減らすためには、和式より腰かけ式のトイレを、用をたした後清潔を保つには、トイレットペーパーよりも温水洗浄器がよいでしょう。さらに未来のトイレについて提案するなら、室内のアメニティの向上はもとより、便や尿などの状態をチェックする「健康診断トイレ」の実用化かが望まれます。また、公共トイレも身体障害者、妊婦、子供連れの女性、老人にとって「優しく安全なトイレ」へレベルアップすることが必要です。
イエス様も「すべて口に入るものは腹を通り過ぎて便所におつるをいまだ知らざるか」(マタイ伝15章)とおっしやっております。食べることが快楽ならば、トイレも快適でなくてはなりません。