元凶の便秘へ音楽療法

痔(じ)の一番の原因は便秘です。便秘を治せば、痔を切らすに治せるか、痔にならすに済みます。

そこで当院では”でるでる大作戦”(別名・便秘撲滅大作戦)を計画しました。若い女性の多くが便秘に苦しみ、一人で悩んでいますが、「恥ずかしくて人には相談できない」との声が多いのが実情です。そこで私は「アートを用いてヘルスケアができないか、音楽を聴いたり、絵を見たり、香りを楽しむなどして、おしゃれに便秘を解消できないか」と考えました。

その作戦の内容は便秘外来や便秘ドックをはじめ、食事指導、生活指導といったものから、絵画教室、音楽療法、芳香療法といった五感療法、そして、気功教室、食物繊維入り食品の開発、インターネットによる情報の発信などさまざまです。

最近は「病んだ体を癒(いや)すためには、心が元気でなければならない」という考え方から、絵画や音楽の効用が注目されています。昨年の夏から職員と患者さんを対象にした「絵画教室」は好評で、患者さんと職員の絵を一緒に院内に展示してみると、院内の雰囲気ががらりと変わり、看護婦の温かい笑顔、優しい言葉、頼もしい態度とともに、当院独自の「癒しの環境」をつくり上げることができました。

またヒーリングミュージックによる「音楽療法」も成果を上げています。音楽を聴いて気分が高揚したり、心が静まった経験はだれにでもあるはず。便秘の原因にはストレスが大きく関与していますが、ストレスを取るには「波の音」や「小鳥のさえずり」など脳がα波で満たされるような音楽が良く、心をリラックスさせる効果が便秘に効くようです。

そこで、当院のオリジナルミュージックを制作してみようと思い立ちました。早速、知り合いの”会社員兼作曲家”に相談し、トイレで聴く音楽、就寝前の音楽、目覚めの音楽などを作曲してもらいました。その後、院内で使うためCD化したもの(CDタイトル。すいすいセレナーデ)が大きな反響を呼び、全国発売されるようになりました。

もちろん音楽は万能のものではありませんが、絵画や香りと楽しむことにより、ストレスの少ない環境を作ることは可能なようです。

やがて医学が進歩し、心と体のことがもっと分かれば、おしゃれに便秘を解消できることでしょう。その時は音楽、絵画、香りなどが処方せんとなるに違いありません。


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